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今週のROWでトミー・ドリーマーとRVDの試合がありました。
インターコンチネンタルとハードコアの統一マッチと銘打たれたこの試合。試合開始時の両者の握手(プロレスがスポーツというよりショーであるアメリカではまずない)、序盤の攻防からのトミー・ドリーマーの竹刀での一撃。それを感じてのRVDのいつも以上に容赦ない攻撃。その攻撃のトミー・ドリーマーのくらいっぷり。
半端ではありませんでした。
トミー・ドリーマーはくらうだけくらって負けました。
そして試合後の涙。
それを観た瞬間、この試合はトミー・ドリーマーにとっての引退試合だったんだと気がつきました。「引退」ということではないのかもしれないが、フロントからはこの試合負けてベルトを手放してクビっていうシナリオを言い渡されていたのだと思います。
でもトミー・ドリーマーには今後プロレスを続けていく気はなく、この試合が彼にとっての事実上の引退試合…、
そんな雰囲気ががしました。
その自分にとっての最後の試合を高視聴率番組であるROWで、しかもその最後の相手は昔からの仲間であり親友でもあり現在は大スーパースターになっているRVD。
彼にとっては最高のシチュエーションでした。
試合後の涙は悔しかったり苦しくて流した涙ではありません。明らかに感動している涙でした。
その涙を見て自分もホロリときました。
トミー・ドリーマーというレスラー、カッコ良すぎました。
普段は髪の毛食ったり、ゲロ吐いてそれを浴びたりしている最悪な男だったんですけど。
散り際の美しさ。男の人生を語るにはこれに尽きるのかもしれません。
この試合を会場で観ていたファンがそこまで気がついたことはないでしょう。またそれでいいんだと思います。
長いプロレスの歴史の中からみれば、ただのニ流レスラーがこの試合を最後に出てこなくなるだけのことですから。
でも自分にとっては今年のベストマッチです!
#この試合の直後にタキシード(♂)対ドレス(♀)の脱がせたら勝ちなんて最低の試合をやるのがWWEの強みです(笑)。